環境トピックス

温暖化ガスEU、13.1%削減見込む

― 90年比 議定書の目標上回る ―


欧州連合(EU)の欧州委員会は、EU加盟15カ国による京都議定書期間(2008〜12年)の温暖化ガス削減量が、議定書で定めた目標を大幅に上回るとの見通しをまとめた。議定書では同期間の平均的な排出量を1990年比で8%削減する目標を定めたが、現時点では13.1%の削減を見込んでいる。

EU加盟27カ国のうち、京都議定書でEUとして温暖化ガス排出量を約束したのは15カ国で、04年以降にEUに新規加盟した12カ国は対象外。欧州委によると、08〜12年の15カ国ベースの排出量は90年比6.9%減る。

途上国などの省エネ事業への協力の見返りとして得られる排出枠(90年比2.2%減)、EU域内の排出量取引(3%減)、森林吸収(1%減)を合計すると、削減量は議定書の目標を大きく上回るという。新規加盟12カ国のうち、キプロスとマルタを除く10カ国も議定書期間中の排出量を90年比6〜8%削減する目標を設定している。このためEU27カ国ベースの削減実績も、8%減という目標を上回るとみられる。EUはエネルギー効率が低く、省エネによる削減の余地は大きかった。

(H21.11.17 日経)

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