環境トピックス

気候変動は安全保障上の脅威 国連安保理が議長声明

国連安全保障理事会は20日、気候返送問題を国際的な平和と安全保障への潜在的な脅威ととらえ、長期的に生じる影響への懸念を表明する議長声明を採択した。地球温暖化による海面上昇で一部の小国の領土が消失する場合、安全保障面での悪影響が生じるとも指摘した。ただ、各国の利害が対立し具体的な対策を協議するメドは立たなかった。
 気候変動を巡る安保理の会合は2007年以来、4年ぶり。同日の公開討論ではロシアや中国、インドなどの新興国が温暖化ガス削減など気候変動対策にあたって、発展途上国の事情を考慮すべきだと主張した。ロシアは気候変動と安全保障は別問題だとして、安保理で議論すること自体に反対意見を表明したが、最終的には議長声明の採択に同意した。

2011.7月21日 日本経済新聞

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