環境トピックス

屋久島に環境に優しい新型トイレ

登山者の増加に伴いトイレの利用状況や後始末が課題になっている世界自然遺産の鹿児島県・屋久島に、環境省が処理コストを削減でき、環境に優しい新型トイレを設置した。
 一つは「土壌処理型トイレ」。雨水を使った水洗式で、微生物による消化処理をした後、土壌によって浄化する仕組み。これまでの汲み取り式トイレは、1、2カ月に1回、し尿の搬出が必要だが、土壌処理型は分解できなかった汚泥を3〜5年に1回抜き取るだけで済む。冬の間は凍結防止のため閉鎖する。
「携帯トイレブース」は、登山者が持参した携帯トイレを使用する木造の個室。使用後は主要登山口にある専用回収箱に捨てる。
設置場所は縄文杉から宮之浦岳に向かう山小屋など4か所で、土壌処理型が計2室、携帯トイレブースが計6室できた。
土壌処理型の処理能力は1日で約50人分(一人3回利用の場合)のため、環境省は夏休み期間など登山客の多い時期には携帯トイレを持参するよう呼び掛けている。

2011.7月21日 日本経済新聞

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