環境トピックス

  

太陽電池材料製造用ガス リサイクル

― 住友精化 世界初、供給下支え ―


住友精化は半導体や太陽電池向けシリコンの製造に欠かせないアルゴンガスのリサイクル技術を世界で初めて開発した。2010年春をメドに実用化する。自然エネルギーの一つとして太陽電池の普及が進むなか、今後アルゴンガスの需給が逼迫すると判断。日本企業のリサイクル技術が先端産業の成長を下支えすることになりそうだ。

高純度シリコンの製造工程では、アルゴンガスをシリコンに吹き付け、不純物を取り除く。使用後のガスには一酸化炭素や水素、窒素が混ざるため、再利用するには不純物を除去する必要があった。同社は独自開発の吸着技術を使って純度99.999%のアルゴンを回収できるようにした。シリコン工場で消費するアルゴンガスの70%を再利用できるという。(後略)


(H21.5.6 日経)


 


太陽電池材料製造用ガス 

― 住友精化 世界初、供給下支え ―

住友精化は半導体や太陽電池向けシリコンの製造に欠かせないアルゴンガスのリサイクル技術を世界で初めて開発した。2010年春をメドに実用化する。自然エネルギーの一つとして太陽電池の普及が進むなか、今後アルゴンガスの需給が逼迫すると判断。日本企業のリサイクル技術が先端産業の成長を下支えすることになりそうだ。

高純度シリコンの製造工程では、アルゴンガスをシリコンに吹き付け、不純物を取り除く。使用後のガスには一酸化炭素や水素、窒素が混ざるため、再利用するには不純物を除去する必要があった。同社は独自開発の吸着技術を使って純度99.999%のアルゴンを回収できるようにした。シリコン工場で消費するアルゴンガスの70%を再利用できるという。(後略)

(H21.5.6 日経)


廃プラすべて再処理

― 政府検討 事業者に義務付け ―

政府はすべての廃プラスチック製品を再生処理する仕組みをつくる。現在は別々に回収しているコンビニ弁当などの容器包装とほかのプラスチック製品をまとめて回収し、新たにプラスチック製品にしたり、燃料にしたりすることを事業者に義務付けることを検討する。資源の効率利用と温暖化ガスの削減につなげるのが狙いだ。

廃プラスチック製品のうち7割を占める容器包装は全国の半数以上の市町村が分別して回収、容器や食品メーカー、小売業者の費用負担で再処理している。ただ残りの市町村は回収費用がかかるなどの理由で再処理していないほか、それ以外のプラスチック製品は焼却されているのが現状だ。

環境・経済産業両省は再生処理を進めるため、容器リサイクル法の改正を検討。現在は再生処理の対象を容器包装だけにしているが、その他プラスチック製品との混合回収でも再処理を義務づける方向だ。一括回収になれば市町村や住民の分別の面倒が省ける。再処理費用は事業者や市町村、メーカーなどと今後協議して決める。(中略)

政府は廃プラスチック製品を再処理する割合(資源化率)を現在の約3割から20年に9割にする目標を設定。経済産業省の試算では、再処理がすべて実現すれば、国内の温暖化ガス排出量を1.4%減らせるという。(後略)

(H21.5.1 日経)


ペットボトルのリサイクル

― 自治体の独自処理 停滞 ―

家庭から出る使用済みペットボトル(廃ペット)のリサイクル推進で首都圏の自治体が足踏みを余儀なくされている。景気後退で廃ペットの主たる輸出先である中国の引き合いが停止。引き取り価格が暴落し、独自に業者に処理を委託してきた自治体では引き取り拒否に直面する事態が生じている。(中略)市場原理にゆだねてきたリサイクル体制は見直しを迫られている。

東京都港区は2009年度から、年間に回収するペットボトル約千トンを政府の指定法人である「日本容器包装リサイクル協会」を通じて処理する方針に転換した。(中略)

国内の廃ペットは、政府の推計では07年度に市区町村が回収した年間28万トンの廃ペットのうち、中国などに輸出されるのは4万トン弱だが、「実際にはもっと多い」(リサイクル業者)。昨年度前半までは業者は市町村から廃ペットを1トン4万〜5万円台で引き取ったが、昨年10月後半に相場が暴落、買い手がつかなくなった。

千葉県袖ケ浦市は年間に回収する百トン超の半分について、昨年11月、廃ペット市場の低迷を理由に業者が年度途中での契約解除を申し入れた。12月に別の業者と契約し直したが、販売価格は最初の業者と決めていた1トン5万3千円から3千5百円へと急落した。

処理できない自治体が相次ぐことを懸念し政府は、緊急措置として容リ協に追加入札を依頼。34自治体が昨年末に申し込んだ平均落札結果は1トンがマイナス1千円。自治体はリサイクル業者にゼロ円で引き取ってもらうことになった。

年間約1万2千トンを回収する横浜市も追加入札に参加。06年度から回収量の9割を入札で民間リサイクル業者に引き渡してきたが、09年度は全量を容リ協に出すことを決めた。埼玉県上尾市も年間6百トンの処理を09年度から容リ協に全面委託する。従来は、半分は民間リサイクル業者に処理を委託。07年度はリサイクル収入が約1千3百万円あった。(中略)

一方、あくまで独自ルートにこだわる自治体もある。東京都足立区は回収した廃ペットのリサイクルをペットリファインテクノロジー(川崎)に委託する。同社は廃ペットをボトル原料樹脂に再生する。廃ペットの相場高騰で二度も経営破綻し、昨年10月にボトル製造大手の東洋製缶の子会社として再出発した。足立区の定野司環境部長は「廃ペットはボトルに戻さないと本物のリサイクルとはいえない。国も自治体もリサイクル産業を支えないといけない」と主張する。(後略)

(H21.3.28 日経)


リサイクル停滞に危機感

― アルミスクラップ流通急減 ―

アルミスクラップの取引が急減している。景気悪化に伴う自動車部品向けなどの需要減の影響が広がっているためだ。スクラップから二次合金に再生するメーカー、自動車部品などに加工するメーカーの各段階での在庫調整も流通量の減少に追い打ちをかける。問屋の経営悪化が進み、リサイクルが行き詰るとの危機感も出ている。(中略)

合金協会のまとめたアルミスクラップ国内購入量(合金も含む)は、昨年12月に3万5千7百80トンと直近のピークだった7月の6万2千2百86トンから43%減少した。ロシア産などの輸入原料地金の入荷が続いているのも圧迫要因となり、年明けはさらに激減しているもようだ。

アルミスクラップ価格(アルミ新の問屋買値)は東京で1トン3万6千〜4万1千円。年明け以降40%下落した。基準となるアルミ地金の国内価格は年初から12%下落したが、それ以上に需要不振が響いて大幅な値下がりとねっている。(後略)

(H21.2.24 日経)


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